九州の食と醤油

金富良醤油

金冨良醤油

鎖国時代、 西欧に絶賛された 長崎渡来の「金富良醤油」

鎖国時代、 西欧に絶賛された 長崎渡来の「金冨良醤油」

金富良醤油(こんぷらしょうゆ)とは、鎖国の江戸時代に、海外との交易が日本国内で唯一許された長崎・出島から、アジア、ヨーロッパなどに輸出されていた醤油のことです。輸出用の波佐見焼のコンプラ瓶(染付白磁の徳利のような瓶)に詰めて、海外に運ばれました。 コンプラの語源は、ポルトガル語の「conprador」で、「仲買人」を意味します。当時、オランダ人相手に商売をする特権を与えられていた日本の商人を「コンプラ商人」と呼びました。コンプラ商人仲間が取り扱っていた瓶だから、コンプラ瓶になったとか。 海外とのただ一つの窓口であった貿易港・出島から、オランダ船に積み込まれて旅立った、金富良醤油は、当時のヨーロッパの食通をうならせたと言います。美食家で知られたフランスのルイ14世が、醤油を宮廷料理の隠し味に使わせていた、との話も今に伝えられています。

西欧アンティークとして 重宝されるコンプラ瓶

西欧アンティークとして 重宝されるコンプラ瓶

コンプラ瓶は作家たちの文章にも出てきます。井伏鱒二は「コンプラ醤油瓶」という話を書いています。徳富蘆花が訪問したロシアの文豪トルストイ邸で、机の上にコンプラ瓶が置いてあり、一輪挿しとして使用していた、との逸話も。「JAPANSCHZOYZ」(日本の醤油)と書かれた、波佐見焼のコンプラ瓶は、今でもヨーロッパのアンティークの小道具屋で見ることができるそうです。

チョーコーが 金富良醤油を現代に再現

チョーコーが 金冨良醤油を現代に再現

長崎の醤油メーカーとして、チョーコー醤油は金富良醤油を現代に再現しました。波佐見焼の窯元に特注したコンプラ瓶に詰めたのは、超特選規格の本醸造丸大豆醤油。厳選した小麦、大豆、塩、米だけを原料に、しっかり発酵・熟成させた、最高級のこいくち醤油です。丸大豆もろみ特有のほのかな甘みと芳醇な香り。歴史ロマンを感じさせる白磁の瓶に詰まったチョーコー自慢の味を、心ゆくまでご堪能ください。 ※超特選とはJAS規格特級の中でも旨味成分が1.2倍以上含まれている、最上級のこいくち醤油です。

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